2020年10月1日にIkerumonoというシステム思考を専門にする事務所を開設しました。
2020年がこんな年になるとは、まったく想像していませんでした。東京オリンピックが開かれ、明るく活気に溢れた一年になるだろうと思っていました。そして、自分が2020年に独立する事になるとは年始の段階では考えもしていませんでした。
これからどれだけ経済は悪化するだろう?その状況は何年続くだろうか?そんな事を考えると、このタイミングで独立する事に不安はあります。でも、既存の構造、価値観が揺るいでいる今こそ、自分が学び、積み上げてきたシステム思考の知恵を自分が考える最善の方法で世のために使いたい。そんな思いは日に日に募っていき、Ikerumonoという事務所をはじめることにしました。
これから私たちは、混迷を極める時代を生きることになるかもしれません。その時代にただ対処するのではなく、複雑な課題と向き合い挑戦している人や組織にシステム思考の知恵を使って寄り添い、ともに複雑な世界とのダンスを楽しむ事務所でありたいと思っています。
システム思考のプロセスは、頭の中の地図を描き出すプロセスでもあります。目の前の課題に真摯に向き合う人とともに、これまでの歩みを支えた地図を確認し、そして新しい歩みを創り出すためのこれからの地図を一つ一つ丁寧に描いていきたいと思っています。その地図を携えた人から生まれる歩みが子どもたちの生きる時代を創り出していく事を意図して。
2020年10月1日
江口潤
江口潤
これまでに企業や非営利組織の組織開発や新規事業開発支援、「学習する組織」に根差した人材開発、日本漁業をめぐる人材育成、漁獲規制と漁師の生計維持の両立、地域の医療費課題、社会的養護、児童虐待といった社会課題解決支援に従事。また、コンサルタントやファシリテーター、コーチを対象にしたシステム思考研修、東京大学での講義、企業や非営利組織のシステム思考導入支援の実績があり、システム思考を伝えてきた延べ人数は2,000名を超える。
大学在学中に社会保険労務士資格を取得し、様々な士業が集うコンサルティング会社で約10年間にわたり人事制度設計、労働契約整備、労使紛争相談等、人事労務の専門家として実務を重ねる。2010年、プロフェッショナルとしての自らの力不足を痛感し、模索する中で「システム思考」に出会う。以降、現場で実践を重ねる中でその可能性に惹かれ、有限会社チェンジ・エージェントに参画。チェンジ・エージェント社ではシステム思考の専門家として多数の実践の機会に恵まれる。2020年Ikerumonoを創業。2017年からシステム・ダイナミックスを使った研究活動にも積極的に取り組んでいる。趣味はシステム思考とつながりを感じている合気道。
1984年京都生まれ。
2005年社会保険労務士資格取得。
2008年特定社会保険労務士資格取得。
2017年米国マサチューセッツ工科大学にて開かれた国際システムダイナミックス学会主催のサマースクール修了。
2019年米国ニューメキシコ州にて国際システムダイナミックス学会で日本の漁業事例を報告。
2019年『学習する組織』著者のピーター・センゲ氏がファシリテーターを務めるFoundations for Leadership 2019に参加。
2022年 相模女子大学大学院 ソーシャル・イノベーション論 講師